そら原作者もブチギレますわ!【Shining-シャイニング-】
こんにちは、よいちです!
本日紹介するのはこの映画!
【Shining-シャイニング-】
こちらはスティーブン・キング氏の原作を鬼才スタンリー・キューブリックが映画化した作品です。確かに、1980年の映画とは思えないほど怖かった(最近の映画が怖くなさすぎる、というのもあるが。。。) ホラー映画の金字塔と呼ばれるのも頷ける!
しかし、どうやらこの映画をきっかけにキング氏とキューブリック氏の間には大きな確執が生まれてしまったようです。詳細は後々話していくので、まずはあらすじ紹介から参りましょう。
ーあらすじー
小説家志望のジャックは、冬季の間休業するオーバールック・ホテルの管理人の仕事を引き受ける。ただそのホテルでは、その昔冬季管理人をしていた男が妻と二人の娘を惨殺し一家心中を図ったという歴史があった。しかし、そんなことはお構いなしに妻のウェンディ、息子のダニーと共にホテルを訪れるジャック。
ジャックとウェンディがホテルの説明を受ける中、ホテルのシェフ、ディックはダニーに彼らが持つ不思議な能力「シャイン」についての話をする。それは、他人の心を読んだり、この世の者でないものと意思を通じ合わせたり、特定の場所に起こった出来事の残滓を感じ取ったりできるものであった。
ホテルが冬季休業に入ってから一か月後、三人は悠々自適生活を送っているはずだった。しかし、ホテルの魔力に魅入られたジャックは次第に狂っていき、、、
ー感想ー(※ネタバレ注意!)
「ホラーは一級品、ただ因果関係はあべこべ!」というのがこの映画を観終わった時の第一印象でした。
私事になるのですが、私実はホラー映画にはかなり厳しい目を持ってまして。というのも、幼少期にリングのリメイク版を観たのがトラウマになり、それ以来そんじょそこらのお化け屋敷やホラー映画では微塵も怖くなく、むしろ自分を恐怖に陥れてくれるものを探す始末なのです。(ちなみに今観たらシュール過ぎて全然怖くなかったですw)
そんな私でも、この映画には背筋が寒くなる恐怖を感じました。終始流れる不快感を煽るBGM、日常ではまず観ることが能わない人間の表情、整いすぎてむしろ不気味な構図、などなど。
(余談ですが、どうやらキューブリック氏はリテイクを幾度も繰り返したそうな。ジャック役を演じたジャック・ニコルソンの正にリア狂さながらの表情や、ウェンディ役のシェリー・デュヴァルの恐怖におののく演技は、リテイクによるストレスからだったのかもしれませんね。)
この作品を通して、キューブリック氏の並々ならぬこだわりが至るところから感じられました。
だからこそ、何故!?ジャックが狂っていく理由や原因が全く描かれていないのか!序盤で説明した「シャイン」の設定全然活きてないし。なんならディックさん再登場してすぐ亡くなるし。途中には「原作から適当にコピペしました」と言わんばかりの謎カットが挟まれるし。そりゃあ、原作者もブチギレますわ(笑)
しかし、その意味不明さ、因果関係の崩壊がより恐怖を掻き立てているのも事実なよう。人間は理解が及ばないものに最も恐怖するとは良く言ったものです。
最終的に私は、キューブリック氏は原作へのリスペクトを捨て自身の恐怖へのこだわりと演出にステータスを全振りしたんだな、と解釈しました。
ー最後にー
色々と納得のいかない部分のある作品ではありましたが、もし今後私がホラー映画のオススメを聞かれたら、この「シャイニング」を間違いなく薦めるでしょう。
例の”Here’s Johnny!!!”のシーンも強烈すぎて忘れられないですしね(笑)